カロテノイドとは

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カロテノイドとは

聖隷浜松病院眼科部長、大阪市立大学大学院医学研究科客員教授、
浜松医科大学光尖端医学教育研究センター客員教授、
島根大学医学部 臨床教授
尾花 明先生


約35億年前、シアノバクテリアが光合成を始めたのを機に地球上に酸素が生まれました。その後、生物は酸素を利用して様々な進化を遂げ、数百万年前に我々人類の祖先が誕生しました。人は酸素を使って効率的にエネルギーを産生し現在の繁栄を生み出しました。しかし、時に酸素は生体に有害作用を及ぼします。生物の宿命である老化は「活性酸素によって身体がさびること」と言われるように、活性酸素は老化、発がん、心臓病、脳卒中などを引き起こします。

生命誌60 BRH cards 2009 春 より引用

私の専門である眼科領域でも、加齢黄斑変性は酸化ストレスが主要因となる代表疾患です。しかし、生体内には抗酸化物質が蓄えられ、つねに酸化ストレスから身体は守られています。植物がもつ天然色素のカロテノイドは他の抗酸化物質であるビタミンCやビタミンE、アントシアニン(フラボノイド)と共に、強力な抗酸化物質として私たちの健康を守っています。

酸化ストレスから生体を守ってくれる抗酸化物質

本来カロテノイドは光合成植物が自ら産生した酸素から身を守るために身に着けた抗酸化物質で、緑色葉物野菜のルテイン、トマトのリコピン、かぼちゃのβ-カロテン、みかんのクリプトキサンチンなどが有名です。動物は植物のようにカロテノイドを体内で産生できないため、必ず食事から摂取しなければなりません。つまり、抗酸化力を保つには野菜などカロテノイドを含む食品の摂取が必須です。摂取不足の人は抗酸化力が低下し、老化が進んだり、様々な疾患にかかりやすくなると考えられます。

カロテノイドの必要性