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Desktop Metal社の金属3Dプリンターがチタン材料(Ti64)に対応 ~チタン合金使用で高強度・軽量な部品が造形可能~

2021/09/10

アルテック株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:池谷 壽繁(いけや とししげ)、東証一部上場:証券番号9972、以下アルテック)は、国内一次代理店を務める金属3Dプリンター業界大手*のDesktop Metal社が開発した金属3Dプリンター「Studioシステム」でチタン合金の造形が可能になったことを発表いたしました。

* 『Wohlers Report 2021』

鍛造標準値以上の伸び率と引張強度を持つチタンを実現

量産型およびターンキー積層造形ソリューションのリーディングカンパニーであるDesktop Metal社(NYSE:DM)は、Studioシステムにチタン合金Ti-6Al-4V(Ti64)の使用を認定したことを発表しました。

Studioシステムは、プレプロダクションや最終用途向けの高性能な金属部品を最も簡単な方法で顧客に提供することのできる金属3Dプリンティング・プラットフォームです。そのStudioシステムでTi64を使用することにより、業界標準を超える高強度で軽量な部品を生産することが可能になります。Ti64は9月に出荷が予定されており、Desktop Metal社は押出方式のBMD(バウンドメタルデポジション)用材料としてTi64を商業的に利用できる最初の企業となります。

Studioシステム

詳細ページへのリンク :「チタン材料(Ti64)対応」

チタン合金 Ti64の特性

Ti64は最も広く使用されているチタン合金で、高い引張強度、耐腐食性、生体適合性を有しています。そのため、航空宇宙・防衛・自動車・石油・ガスなどの産業における高性能な製造用途に最適な材料とされています。また、生体適合性にも優れていることから、手術器具やインプラントなどの医療用途にも適しています。

チタン合金 Ti64の主な用途

Studioシステムでは、従来の粉末床融合方式の3Dプリンターに比べて、利用しやすいプラットフォームで、優れた機械的特性と耐腐食性を持つTi64部品を製造することができます。

【複雑な形状のマシンプラケット】

このマシンブラケットは、17-4PHステンレスの代わりにチタンを使用し、ジャイロ格子状のインフィルを用いて設計されており、必要な機能的強度と剛性を維持しながら軽量化と材料の削減を実現しています。従来の製造方法では不可能な複雑な形状を実現しました。

 【望遠鏡用フォーカスリング】

このリングをチタンで3Dプリントすることで、すべての部品が軽量化され、より小型のモーターの使用が可能になり、部品の摩耗や組立の全体的なコストが削減されます。

 

【ドローン用カップリング】

このカップリングをチタンで製作することで、ドローンのフレームに必要な構造的整合性を維持しつつ、大幅な軽量化を実現しました。

 

 

 

以上は主な使用例の一部ですが、チタンで3Dプリントすることで部品が軽量化され全体的なコストが削減されます。

Studioシステム - オフィスで使える金属3Dプリンター

Studioシステムは、Desktop Metal社独自のBound Metal Deposition™ (BMD)技術を活用したオフィスで使いやすい金属プリントシステムです。コンパクトなボディと2ステップ(※)の簡単なプロセスにより、ほぼハンズフリーでの作業が可能で、金属3Dプリンターにありがちな粉の飛散や危険なレーザーもありません。プリンターとファーネスで構成されるStudioシステムは優れた表面仕上げと高性能な機械的特性を備えた複雑な形状の部品を、社内で少量生産することを可能にします。

※材料によっては溶剤脱脂が必要なものもあります。

Studioシステム用Ti64は、2021年9月の出荷を予定していますが、他にも316Lステンレス、17-4PHステンレス、4140低合金鋼、H13工具鋼、銅などの素材に対応しています。また、合理化された2ステップのプロセスを活用した幅広い素材のポートフォリオは、現在活発な研究開発が行われており、今年中に新しいリリースが予定されています。

商品ページへのリンク :「Desktop Metal Studio System™2」